甘木市の中で、年間を通じて最も多くの観光客が訪れるのが、「秋月」です。秋月は、「九州の小京都」「筑前の小京都」とも称され、霊峰古処山の麓にひっそりとたたずむ情緒豊かな城下町です。秋月の歴史は、鎌倉時代(1203年)原田種雄が幕府より「秋月庄」を賜ってからはじまります。秋月氏(庄)は、戦国の時代背景より、周囲を山々に囲まれた秋月の地形を利用し、古処山城を中心とした実戦向きの配置を整え、栄華を極めました。豊臣秀吉の九州進攻に敗れるまで、約400年間統治しました。(秋月氏は、宮崎県・高鍋町に移封される)時は経ち、江戸時代にはいると秋月の第二隆盛期にはいります。いわゆる秋月黒田藩の時代で、福岡黒田藩の分藩として、長政公の三男・長興を初代藩主としてスタートしました。現在の城下町の風情は、この時期に形成されたものが残っています。「小京都」と称するだけあって、城下町の概要は地形から産業に至るまで、町並み・味・技などに伝承されています。 |
<小京都・「秋月」と古処山の原生林>小石原川の上流、野鳥川に沿う城下町秋月、13世紀以来の文化が山里に散在する。源流の古処山には貴重なツゲの原生林がある。 |